Bluetooth版プログラマブルテンキーでFT8
プログラマブルテンキー(NT-BT26MK)がリニューアルしました。
従来のプログラマブルテンキーではFT8の運用を行っていると、USB接続しているために
時々回り込みで、接続が切れたり反応しない事がありました。
今回試してみたBluetooth版は無線接続なので、回り込みの心配は減ります。
一方、数10Wの送信機の近くでテンキーが正常に動作するか心配でしたが、
特に問題も無く順調に動作しました。
環境
無線機:FT-857(50W)
アンテナ:モービルホイップ
PC:Windows10
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従来品との比較
旧製品と比べて大幅に機能が改善されています。
左:NT-BT26BK 右:NT-19UH2BKN
NT-BT26BK | NT-19UH2BKN | |
キーの数 | 27個 | 23 |
モード数 | 3 | 2 |
インターフェース | Bluetooth5.1およびUSB-C | USB-A(ケーブル付き) |
登録可能プログラム数 | 62 | 26 |
特殊キー対応 | F1~F12,ALT,SHIFT,CTRL,Ps,Win | F1~F12,ALT,SHIFT,CTRL (ALT,CTRL単独の登録不可) |
文字列 | 109キーにある | 109キーにある文字 |
日本語 | 可能 | 不可 |
アプリ起動 | 可能 | 不可 |
マルチメディア | 再生・停止等7種 | 不可 |
ショートカット | コピー・ペース等10種 | 不可 |
マウスキー操作 | 左クリック、右クリック等5種 | 不可 |
マクロ | 10件まで登録可能 ※ベーター版のみ |
不可 |
FT8に便利な設定
旧タイプ(NT-19UH2BKN )についての記事は「プログラマブルテンキーでFT8」に記載した通りです。
FT8の運用について必要な機能は旧版でも網羅していますが、1つのモードで使えるキーが4つ増えたので、
モード2にブラウザ(Chrome)、WSJT-X、Hamlogなどのアプリ起動を追加しました。
また、従来他のアプリに切り替える際はプログラムに再登録が必要でしたが、ボタン操作で切り替えることができます。
今回はモード3にDSCWを登録し、コンテストや移動運用に便利な設定をしました。
【ラベル】
作成したラベルです。WSJT-X用とDSCW用を用意しました。
また1枚で両方表示するバージョンの作りましたが、運用には慣れが必要です。
空白の所は、手書きで追加する場合の予備です。
著作権の関係で掲載していませんが、文字の代わりにアイコン等を使用することも可能です。
【プログラム】
プログラムは一例です。自分に使いやすいように改変してかまいません。
①WSJT-X
キー | キートップ | プログラム |
F1 | Call 1ST | ALT+C |
F2 | hamlog | アプリを選択 C:/Hamlog/Hamlogw.exe |
F3 | WSJT-X | アプリを選択 C:/WSJT/wsjtx/bin/wsjtx.exe |
F4 | Chrome | ブラウザを起動 /home Google Chrome |
F5 | 受信-1Hz | F11 |
F6 | 受信+1Hz | F12 |
F7 | 送信-60Hz | Shift+F11 |
F8 | 送信+60Hz | Shift+F12 |
Num | 1ST OFF | Shift+E |
/ | 1ST ON | Ctrl+E |
* | RRR | Ctrl+R |
BS | RR73 | Alt+R |
7 | ログ(Q) | Alt+Q |
8 | 停止(S) | Alt+S |
9 | モニター(M) | Alt+M |
- | 消去(E) | Alt+E |
4 | デコード(D) | Alt+D |
5 | 送信許可 | Alt+N |
6 | 送信停止 | Alt+S |
+ | チューン(T) | Alt+T |
1 | TX1 Call | Alt+1 |
2 | TX2 db | Alt+2 |
3 | TX3 Rdb | Alt+3 |
0 | TX4 RR73 | Alt+4 |
00 | TX5 73 | Alt+5 |
. | TX6 CQ | ALT+6 |
Enter | Enter | Enter |
②DSCW
キー | キートップ | プログラム |
F1 | HisCall(F1) | Ctrl+F1 |
F2 | HisName(F2) | Ctrl+F2 |
F3 | HisQTH(F3) | Ctrl+F3 |
F4 | SetCall(F4) | Ctrl+F4 |
F5 | ログ転送(F6) | Ctrl+F6 |
F6 | ログSave(F7) | Ctrl+F7 |
F7 | 英文/和文(F8) | Ctrl+F8 |
F8 | 送信中断(F9) | Ctrl+F9 |
Num | マクロ1 | F1 |
/ | マクロ2 | F2 |
* | マクロ3 | F3 |
BS | マクロ4 | F4 |
7 | マクロ5 | F5 |
8 | マクロ6 | F6 |
9 | マクロ7 | F7 |
- | マクロ8 | F8 |
4 | マクロ9 | F9 |
5 | マクロ10 | F10 |
6 | マクロ11 | F11 |
+ | マクロ12 | F12 |
1 | 送信速度Down | Alt+1 |
2 | マクロ切替 | Alt+2 |
3 | 送信速度Up | Alt+3 |
0 | Pボタン | Alt+4 |
00 | Mボタン | Alt+5 |
. | Rボタン | ALT+6 |
Enter | Enter | Enter |
プログラムの転送
詳しい方法については、NT-BT26MKの取説をご覧ください。概要は以下の通りです。
※事前にドライバーソフトのインストールが完了していることを前提としています。
①PCとNT-BT26MKをUSBケーブルで接続する。
②ドライバーソフトを起動し、登録するモードを選択する。
③右側のメニュー(主に使用するのは複合キー)でプログラムを作成する。
名前はキートップと同じにする。
④作成したプログラムを左のキーの上にドロップする
⑤プログラムの作成が終わったら、割り当てボタンをクリックする。
運用
①事前準備
- NT-BT26MK電源をONにする。PCとの接続が完了すると緑のランプが消える。
- プログラムを起動する。(NT-BT26MK に登録している場合はそれを押しても良い)
②運用
運用については、基本的に旧版「プログラマブルテンキーでFT8」 と同じですが、以下の点に注意してください。
- 長時間(30分以上)キー操作をしないとスリープモードに入り、操作が漏れることがあります。
電源LEDを確認し消えている(省電力モード)ときは、何かキーを操作してから使用してください。 - バッテリーはフル充電で連続動作時間/41時間(連続待機時間/1420時間)使用可能です。
長時間使用しない時は時々充電してください。 - ドライバーソフトをインストールしていないPCとも接続して使えますが、アプリの起動は出来ません。
- 一部のコマンド(ゲーミングPCのAlt+Rなど)が競合して使えない場合があります。
どちらか一方の使用を中断してください。
頒布等について
本品はサンワサプライ株式会社の製品です。従って、製品を頒布することはできません。
設定のためのマクロ等のノウハウはCD-ROM等での頒布を考えています。
ご要望等が有る場合は、コメント欄に記載願います。
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