M5ATOM体験記
M5ATOM(M5matrix)がやってきたので、備忘録を記載します。
特にUI FLOWには、使い方を理解するまで苦労したwww
◆M5ATOMとは?
M5Stackについては、以下のサイトに丁寧にまとめられているので、説明を省略します。
M5StackとM5Stickの選び方(2020年2月) – Lang-ship
M5ATOMとは、(現在のところ)M5Stackシリーズの中で最小のモジュールです。
5X5のLEDを備えたmatrixとLiteの2種類があります。参考にMicro:bitも記載しました。
ATOM matrix | ATOM Lite | Micro:bit(参考) | |
大きさ | 24x24x14 mm | 24x24x10 mm | 43x52x11 mm |
重量 | 14 g | 12 g | 9 g |
LED | 25(5x5)RGB LED | 1 RGB LED | 25(5x5)赤 |
コア | ESP32 PICOベース | ESP32 PICOベース | 32 bit ARM Cortex M0ベース |
USB | TYPE-C | TYPE-C | マイクロ |
センサー | IMU(加速度,角度) | IMU(加速度,角度) | 光,温度,磁気,加速度 |
開発環境 | ・Arduino-IDE |
・Arduino-IDE |
・Microsoft MakeCode |
少し残念なのは、M5シリーズはセンサー類を外付け(オプション)にしている点です。
価格を抑える点では有効ですが、最初から多くを内蔵しているMicro:bitに慣れているので不満に感じます。
また、オプションを増やしていくと結構な価格になり、折角小さく作った利点が損なわれます。
センサーの例(SWITCH SCIENCE調べ)
- 光センサー :GROVE - 光センサ 583円
- 温度センサー:GROVE - 温度センサ 440円
◆M5UIFlowの導入
Arduino-IDEの操作は、他のボードとほぼ同じため省略します。
M5UI.Flowは、Micro:bitのMakeCodeと同じようにGUIでプログラミングすることが出来ます。
しかし、M5ATOMはディスプレイが無いため結構はまる人が多いようです。
また、ツールの画面構成が変更され古いドキュメントでは参考にならないので再整理しました。
①インストールの準備
以下のサイトから以下のツールをダウンロードします。
https://m5stack.com/pages/download
Wi-Fi環境がある場合、②③は必要ありませんがオフライン開発を考慮して、今回はDesktop環境を構築したいと思います。
①CP210X Driver:USBシリアル用ドライバ
②M5Burner:UI.Flowのファームウエア
③UIFlow-Desktop-IDE:開発ツール
◆CP210X Driverのインストール
- ダウンロードしたCP210x_VCP_Windows.zipを解凍します。
- CP210xVCPInstaller_x64_v6.7.0.0.exeを実行します。(Windows10の場合)
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリック
- 指示に従ってインストールを進め「完了」でインストール終了
◆M5Burnerの実行
ここで、M5ATOMにUIFlowに必要なファームウェアをM5ATOMに書き込みます。
- ダウンロードした M5Burner.zipを解凍します。
- M5ATOMをUSBケーブルでPCと接続します。接続しないと5項で、
COMポート番号が選択できません。
※初めて接続した場合、ドライバーのインストールが始まる事があります。インストールが終わるのを待ってから作業を進めてください。 - M5Burner.exeを実行します。
- 左のバーからATOMをクリックします。UIFlowが表示されます。
- UIFlowが表示されます。メニュー上部のCOMポート番号を選択します。
Baudrateは115200を選択してください。【はまりポイント】
※COMポート番号は各PCの環境により異なります。(私の環境ではCOM16でした。)
COMポート番号が判らない場合は、USBを挿した時だけ現れるCOMポート番号を設定してください。
※PCに詳しい方は、デバイスマネージャーで「Silicon Labs CP210x USB to UART Bridge」
となっているCOMポートを探してください。
なお、環境によっては、「Silicon Labs CP210x USB to UART Bridge」「USB Serial Port」
と表示されます。 - 右のプルダウンメニューを選択してください。
今回は最新の、v1.6.3-matrixを選択しました。
続いて、Downloadを選択すると、緑のバーが動いて
ネットからファームウェアがダウンロードされます。
- ダウンロードが完了すると以下の画面に切り替わりBrunが選択できるようになります。
- Brunをクリックします。USB接続でもWiFi設定画面が出てきますが、
何も設定せずに「Start」ボタンをクリックします。【はまりポイント】 - Startをクリックするとまた画面が切り替わります。
ここで、エラーが発生する場合は、5項の設定を確認してください。 - 100%になって、Brun SuccessFullyと表示されたら
ファームウェアの書き込みは成功です。
closeボタンをクリックしてください。 - M5ATOMをUSB接続で実行するための環境を設定します。
Configulationクリックしてください。 - Start ModeをUSB Modeにしてください。【はまりポイント】
これを忘れるとUIFlowの接続に失敗します。
その他はデフォルトのままで結構です。
※Wiーfiに切り替える時はここで変更できます。 - Saveをクリックしたら書き込みが行われ作業は終了です。
M5ATOMはLEDが点灯した状態になっていますので、
作業が終了したらUSBを抜き、M5Burner.exeを 終了してください。
※LEDが点灯したまま放置すると熱を持ちます。(0.13A程度電流が流れます)
◆M5UIFlowの実行
では、実際にM5UIFlow.exeを起動し簡単に動作を確認しましょう。
- ダウンロードしたUIFlow-Desktop-IDE.zipを解凍します。
- M5ATOMをUSBケーブルでPCと接続します。
- 前面のLEDスイッチを押したままリセットスイッチ(本体横)を押します。【はまりポイント】
- 色が変わるので、青色になったらスイッチを離します。
※失敗した場合は、3項から再度実施してください。(少し慣れが必要です。)
※色の意味は次の通りです。
緑:WiFiに接続し書き込み状態になるモード
青:USB接続しIDEから書き込みができるモード
黄:WiFiのAPになりセットアップできるモード
紫:書き込まれたアプリを起動するモード - UIFlow-Desktop-IDE.exeを実行します。
- v1.4.5をクリックします。
- 設定画面が表示されるので、COMポート、言語、Device(ここではmatrix)
を選択後、OKをクリックしてください。
※COMポート番号は、M5Bunerで設定したものと同じものです。
なお、USBポートを変えると番号が変わる場合があります。 - 次のような画面が表示されます。
- 画面左下が接続済みになっていれば正常です。
もし、Disconnectedになっている場合は接続に失敗しています。
USBケーブル、COMポート番号、M5ATOMが青になっているか等を確認してください。
◆M5ATOM(UIFlow)でLチカをやってみる
- 「セットアップ」と表示されている場所にUIでプログラムをします。
- 「イベント」⇒「ずっと」の順にクリックします。「ずっと」がグレイで表示されます。
- 表示されたパーツをSetupの下に付けます。プログラムが有効になると色が付きます。
- 「ハードウェア」⇒「RGBカラー」⇒「LEDバーの色を■色に設定する」の順にをクリックします。
「LEDバーの色を■色に設定する 」を「ずっと」の中に入れます。 - 「LEDバーの色を■色に設定する」を右クリック⇒「複製」の順にクリックします。
- 複製された「LEDバーの色を■色に設定する 」を2つ重ねます。
■をクリックし表示された色見本から黒(右上)を選択します。
表示が「LEDバーの色を■色に設定する 」に変わります。
- 「タイマー」⇒「1秒停止」の順にクリックします。
「1秒停止」 を複製し図のように配置します。
これでプログラムは完成です。 - 画面右上の「RUNボタン」をクリックします。
画面が1秒毎に赤く点滅ですます。
※「RUNボタン」で転送したブログラムは電源を切るとM5ATOMから消えてしまいます。主に、開発中に使用します。 - 作成が終わったプログラムをM5ATOM内に保存する場合は、「Download」ボタンをクリックします。
その他、ファイルとして保存する場合は、「SAVE」や「LOAD」も使えます。
◆最後に
UIFlowだけで、高度なプログラムを書くことは厳しいと感じました。
実際の開発では、UIFlowでスケルトンを作ってPythonで詳細を記述する方が
便利に思えます。何が出来るかしばらく遊んでみます。
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