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2022年8月

2022年8月 2日 (火)

Seeed XIAO RP2040用Arduino IDEのセットアップについて

Dsc_0088_20220802190701

※Windows環境、Arduino IDE ボードバージョン2.7.2スケッチの書き込みに失敗する問題への対応済

Seeed XIAO RP2040(以下XIAO RP2040)はSeeed XIAO(以下XIAO)とPin配置に互換性がある小型マイコンです。

Raspberry Pi財団のRP2040チップ(デュアルコア Arm Cortex-M0+)を採用したマイコンボードです。最大133 MHzで動作します。

Pin配置に互換性があると述べましたが、完全互換ではありません。DACが無くなり、Analogポートが4つに制限されています。

また、GPIO番号がRP2040対応に変更されているため pinMode(1, OUTPUT);と記述していると
XIAOではD1が指定されますが、XIAO RP2040ではD7が指定されます。
互換性を考慮してpinMode(D1, OUTPUT); と記述してください。

詳しくは、以下の表をご覧ください。

  XIAO RP2040 XIAO
Pin番号 Analog Degital GPIO その他 Analog Degital その他
1 A0 D0 26   A0 D0 DAC
2 A1 D1 27   A1 D1  
3 A2 D2 28   A2 D2  
4 A3 D3 29   A3 D3  
5   D4 6 SDA A4 D4 SDA
6   D5 7 SCL A5 D5 SCL
7   D6 0 TX A6 D6 TX
8   D7 1 RX/CSn A7 D7 RX
9   D8 2 SCK A8 D8 SCK
10   D9 4 MISO A9 D9 MISO
11   D10 3 MOSI A10 D10 MOSI
12       3V3     3V3
13       GND     GND
14       5V     5V

※MicropyshonではGPIOを指定します。

【ArduinoIDEのボードマネージャ】

ArduinoIDEで開発する場合はArduinoIDEのボードマネージャにXAIO RP2040を追加する必要があります。
①ボードを追加する

  • 「ツール」⇒「ボード」⇒「ボードマネージャ」と順にクリック
  • 検索に「XIAO」と入力 ⇒「Seeed XIAO RP2040」を選択

②ボードのバージョンを選択

 以下の2つから1つを選択してください。(バージョンは現時点であり今後更新される可能性があります。)

 どちらを使うかは好みですが。I2CやSPIをソース互換で使う場合は、2.7.2を選んだ方が修正が少なくてすみます。

 ※1.12.0では、I2Cを使う場合、Wire1(=I2C1)。SPIの扱いも変わります。

バージョン2.7.2 Arduino Mbed OS RP2040ベースのボード Mbed OS(エンベッドOS)とは、IoT用途特化で設計されたオープンソース組み込みオペレーティングシステムです。
バージョン1.12.0 Raspberry Pi Pico/RP2040ボード
(earlephilhower版)ベースのボード
Raspberry Pi Picoの開発環境の一つであるearlephilhower版です。Raspberry Pi Picoと互換の開発やデュアルコアを生かした開発ができます。

③1.12.0のインストール

 1.12.0を選択し「インストール」をクリックすれば完成します。

④2.7.2のインストール

 Windows10環境では、インストールは成功したけどコンパイルに失敗するという現象があり調べました。

 ④-1 2.7.2を選択し「インストール」をクリックします。
 一見、成功したように見えますが、以下のエラーメッセージがでます。(セキュリティー強化の影響?)


警告:信頼されていないコントリビューションです。スクリプトの実行をスキップしています
(C:\Users\オーナー\Documents\ArduinoData\packages\Seeeduino\hardware\rp2040\2.7.2\post_install.bat)

 ④-2 この状態でコンパイルすると以下のメッセージが出て止まります。(Lチカ(Blink)をコンパイル)

.....................
スケッチの書き込み中にエラーが発生しました

 そこで、post_install.batの中を確認するとドライバーのインストールを行っているようなので、手動でこのバッチファイルを動かします。

 ④-3 Windows PowerShell(管理者)を起動します。

 ④-4 以下の手順でバッチファイルを起動します。(オーナーのところは自身の環境に読み替えてください)

> cd C:\Users\オーナー\Documents\ArduinoData\packages\Seeeduino\hardware\rp2040\2.7.2
> ./post_install.bat

 ④-5 確認のため④-2で実施したコンパイルを実施し確認します。

最大16777216バイトのフラッシュメモリのうち、スケッチが78908バイト(0%)を使っています。
最大270336バイトのRAMのうち、グローバル変数が42780バイト(15%)を使っていて、ローカル変数で227556バイト使うことができます。

 無事にスケッチの書き込みに成功しました。

備忘録として残します。

 

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