マルチメーターを採用したRigComMiniX
2025年8月17日にリリースいたしました「RigComFTX」は、おかげさまで大変ご好評をいただき、
CQ ham radio 2025年11月号にも掲載されるなど、多くの反響を頂戴しました。
一方で、多機能ゆえに画面占有率が高く、他のアプリケーションと同時に表示させると操作画面を
隠してしまうという課題も浮き彫りになりました。
こうした中、「マルチメーターを追加してほしい」「FT8運用時にも活用したい」といった
ユーザーの皆様からの熱心なご要望にお応えし、このたび機能を凝縮したコンパクト版
「RigComMiniX」を開発いたしました。
【RigComMiniX の主なアップデート内容】
- UIの省スペース化
操作画面を大幅にコンパクト化。他のアプリケーションと並べて表示してもデスク
トップを圧迫せず、効率的なマルチタスク運用が可能です。(省スペース) - マルチメーターの実装
従来の運用では、FT8のALCレベルやパワー(POW)を調整する際、FTX本体の
メーター表示をその都度切り替えたり、外部メーターと本体を交互に確認したり
する手間がありました。(マルチメーター)
今回新たに搭載したマルチメーターでは、これらの各値を同一画面上に同時に確認
することができます。視線の移動やメーター切替の手間が省け、迅速かつ正確なレベ
ル調整が容易になりました。 - FTX-1の2ポート同時接続に対応
リグのバージョンアップに合わせ、2ポート同時接続をサポート。WSJT-Xなどの
外部ソフトとの連携がよりスムーズになります。(ストップビット変更機能) - マクロファイルの互換性維持
従来の「MacroEditFTX」で作成した「RigComFTX」用のマクロファイルをそのまま
利用可能です。これまでの設定資産を無駄にすることなく移行いただけます。(互換性・資産継承) - オーディオ入力のレベル調整機能
WSJT-X等で課題となった、オーディオ入力のレベル調整機能を実装。
適切なゲイン設定を容易に行えます。(新規機能) - バンド切り替え機能の強化
JTDXなど、バンド切り替えボタンを持たないアプリを補完するため、本ソフトか
ら直接バンド操作ができる機能を搭載しました。(デフォルトマクロ実装) -
RigComMiniXv01cで追加した機能について
操作パネル上の青い文字(CPMP/ALC/PO/SWR/VDD/IDD)をクリックすると
FTX-1側のメーターの種類か変わります。(選択中のVFO)
- RigComMiniXv01dで追加した機能について
ウィンドウを閉じた位置に再表示する機能
インストール
インストールの事前準備についてはRigComFTXと共通のため省略します。
- 以下のファイルをダウンロードする。
- ZIPファイルを解凍する。
- 解凍したフォルダーごと任意の場所に保存する。
RigComMiniXv01d.zip 2026/06/26 (最新版)ウィンドウを閉じた位置に再表示する機能
RigComMiniXv01c.zip 2026/06/26 メーター切替コマンドの追加
RigComMiniXv01b.zip 2026/04/24 周波数、送信出力(設定)のreal time更新追加
RigComMiniXv01a.zip 2026/04/23 バグ修正
RigComMiniXv01.zip 2026/04/22
起動
解凍したフォルダーの中にある「RigComMiniX.exe」をダブルクリックしてアプリを起動してください。
以下のメッセージが表示されたら
詳細情報⇒実行の順にクリックしてください。次回以降はこのメッセージは表示されません。
OSの環境によっては、起動時次のようなエラーメッセージが表示される場合があります。
指示に従って.NET Desktop をインストールしてください。
以降の解説は仮想COMポートドライバーおよび、.NET Desktopがインストール済の状態を前提に行います。
運用
以下はFT8を運用する場合の例です。
同時起動の場合、COMポートの選択は以下の通りです。
| RigComFTXのポート | Standard COM Port |
| WSJT-X、JTDX | Enhanced COM Port |
【パターン1】WSJT-Xでマクロ機能を使わない場合
「WSJT-X3.0.0」と「TurboHAMLOG」を起動しています。
「RigComMiniX」は、マクロが隠れるギリギリの位置まで下げます。
これにより、「WSJT-X3.0.0」の画面をなるべく広くすることができます。
【パターン2】WSJT-Xでもマクロを使う場合
「WSJT-X3.0.0」と「TurboHAMLOG」を起動しています。
「RigComMiniX」の位置は、【パターン1】と同じですが、タスクバーを自動的に隠す
設定をします。
タスクバーの設定は
タスクバーを右クリック ⇒「タスクバーの設定」⇒「タスクバーの動作」
⇒「タスクバーを自動的に隠す」をチェック
この設定でマクロボタンが表示されいつでもマクロを実行できます。
【パターン3】JTDX2.2.159の場合
「WSJT-X3.0.0」と「JTDX2.2.159」を起動しています。
「RigComMiniX」の位置は、【パターン1】と同じですが、タスクバーを自動的に隠す
設定をします。「JTDX2.2.159」に無いバンドボタンの替わりをマクロを使って実現
しています。JTDXでHamlibを入れ替えを実施して無い場合、周波数のプルダウンメニュー
を選択しても周波数は変わりません。「RigComMiniX」のマクロを使うと便利です。
各部の詳細
RigComMiniXは6つ小ブロックがあります。
解説は各小ブロックごとに行います。
【シリアルポートブロック】
初めてRigComFTXを起動するとCOMポートの項目にダミーでのデータが表示されます。
①「取得」をクリックしてください。「COMポート」にPCのCOMポート番号が表示されます。
もし、エラーが表示される場合や、COMポート番号が表示されない場合は、USBケーブルやPCとの接続を確認してください。
②「COMポート」(図のCOM4と表示されている場所)をクリックしCATのPORT番号を選択してください。
通信速度が38400(デフォルト)以外の場合は、FTX-1の速度に修正してください。
※一度、COMポートを設定するとCOMポート番号と通信速度が記憶されるので、次回の取得操作は不要です。
環境が変わった場合は、再取得してください。
③ストップビットを選択します。RigComMiniXのデフォルトは「1bit」ですが、Enhanced COM Portを使用する場合、「2bit」が選択可能です。
※ストップビットは保存されません。次回バージョンアップで対応予定
④操作を開始する場合は「接続」をクリックしてください。接続が完了すると表示が「切断」にかわります。
⑤操作が終了したら「切断」をクリックしてください。
※以降の解説は接続状態を前提に行います。
【MTRブロック】
マルチメーターの表示部です。
①バーグラフは256段階表示でFTXから取得した値をそのまま表示しています。
デフォルトの色は濃いグリーンですが、値が高い場合は赤や黄色に変えています。
②補助目盛はFTX-1から読み取った値を元にプロットしています。
③右の枠の中の数値は、②の補正結果を数値で表しています。
※補正値と実測値には誤差があります。
④マルチ画面のエリアをクリックすると画面に「PAUSE」と表示され、メーター表示が一時停止します。
もう一度クリックすると元に戻ります。
※メーター表示中は画面操作が重くなるので、微妙な操作を行う場合は一時停止が有効です。
【VFOブロック】
起動するとVFOブロックのMAINまたはSUBの文字がオレンジ色に変わります。
これはオレンジ色のVFOが送信側(FTX-1本体でTXRXと表示されている側)です。
①黒文字のVFOをクリックすると本体のVFOが切替わり、文字がオレンジ色に変わります。
(以下、「VFOアクト側」と記載)
②「LOCK」にチェックを入れるとDIAL LOCKが動作し本体側のVFOの操作がLOCKされます。
③「VFO入替」をクリックするとMAINとSUBの内容が入れ替わります。
【RF POWERブロック】
①COMポートの接続が完了するとRF POWERブロックにオレンジ色で表示がでます。
| FTX-1F | 設定範囲:5~10W |
| SPA-1 | 設定範囲:5~50W |
②「QRP 5W」にチェックを入れると①の設定にかかわず5Wに設定されます。
チェックを外すと元の設定にもどります。
③スライダーを操作すると数W単位で出力が変わります。1W単位で変更したい場合は、
スライダーを選択した状態でキーボードの「⇦」または「⇨」を押します。
④中央の四角に現在の出力が表示されますが、ここで設定を変更することは出来ません。
⑤「IDD」はマルチメータと連動して表示されます。(0~25A)
⑥「VDD」はマルチメータと連動して表示されます。(概算値)
【Audioブロック】
①上段が「VFOアクト側」のボリュームを調整するスライダーです。
②下段は今回追加した機能でFT8で使用する「PRESETI1のUSB OUT」を調整するスライダーです。
詳しい調整方法は【「RigComMiniX」を用いたFT8運用設定ガイド】項目を参照してください。
【FREQUENCYブロック】
画面の3つのBOXは左からMHz、KHz、Hzの順に並んでいます。現在選択中の場所は
背景がオレンジ色になっています。
①キーボードから周波数を設定する場合は、数値を直接入力し、設定をクリックする
と本体の周波数が変更できます。
※この入力には補完機能があり空白の場所は0で埋められます。
※数字以外は入力しないでください。(符号やピリオドもNG)
②「設定」をクリックすると本体の周波数が変更されます。
③「取得」をクリックすると現在のVFOの値を表示します。
④「UP」 および「 DOWN」をクリックすると周波数を上下に変更できますが、各単位で変更量が異なります。
⑤画面の3つのBOXの一つを選択後、マウスホイールを操作すると連続で周波数が変えられます。
一度に変更できる単位は1MHz、1KHz、10Hzです。
⑥「ANT TUNE」をクリックすると1.8MHz帯~50MHz帯のアマチュアバンドの場合チューニング動作をします。
⑦「ANT TUNE」横のBOXは「内蔵TUNER」の設定です。
【マクロリストブロック】
赤く囲まれた部分が「マクロブロック」です。
マクロの作成・編集は、専用ツール「MacroEditFTX」で行います。
※「MacroEditFTX」の詳しい解説はMacroEditFTXの使い方を参照してください。
①左からF1~F12はマクロのボタンです。デフォルトではF1~F12と表示されますが、
ボタン名はユーザーが設定可能です。(上記画像は設定例)
デフォルトでFT8用のマクロが表示されています。
マクロのボタンをクリックすると登録されたコマンドが順番に送信されます。
マクロの動作中はボタンの文字色がオレンジ色に変わり終了すると元にもどります。
②インターバルでマクロの送信タイミングを調整できます。通常はAutoモードで使います。
| 停止 | マクロの送信を停止します。(誤操作防止) |
| Auto | システムで設定した間隔でコマンドを送ります。 |
| 3秒 | 3秒間隔でコマンドを送ります。 |
| ステップ | 1コマンド毎に停止します。OKをクリックすると次に進みます。 キャンセルをクリックすると中断します。 作成したマクロの動作確認などに便利です。 |
③「Load」ボタンをクリックするとマクロファイルを変更することができます。
デフォルトで、dataフォルダを表示します。(変更可能)
※Com.cfgは選択しないでください。RigComFTX.cfgのファイルは絶対に削除しないでください。
マクロファイルをMacroEditFTX以外で編集しないでください。異常が発生する可能性があります。
「RigComMiniX」を用いたFT8運用設定ガイド
1. 機器の起動と接続
起動: FTX-1とPCの電源を入れ、ソフトウェア「WSJT-X」および「RigComMiniX」を起動します。
接続: 「RigComMiniX」の「接続」ボタンをクリックします。
周波数設定: WSJT-X、またはリグ側で運用するバンド(FT8用周波数)を選択します。
2. リグ(FTX-1)のプリセット設定
モード画面の呼出: FTX-1のモードキー(N/W MODE)を長押しして「モード選択画面」を表示します。
プリセットの選択: 画面右下の「PRESET」を長押しし、メニューから「PRESET 1」を選択します。
レベル調整: 同じメニュー内にある「USB OUT LEVEL」を 50 に設定します。
設定の反映: 「Back」を1〜2回押し、モード選択画面で「PRESET」表示が青く点灯していることを
確認します。数秒待つと自動的に通常画面へ戻ります。
3. Windowsのサウンド設定
入力デバイスの確認: Windowsの「設定」→「システム」→「サウンド」→「入力」を開き、
入力デバイスに「USB Audio Device」が選択されていることを確認します。
レベルの暫定調整: WSJT-Xの画面左側にある受信レベル(Input Level)を確認します。
4. 受信レベル(Input Level)の最適化
WSJT-Xのデコード率を安定させるため、受信レベルを調整します。
目標値: 30dB ~ 50dB(無信号時)
調整方法: 目標範囲に収まるようボリュームを調整し、完了したらWindowsの設定画面を閉じます。
【運用中のポイント】レベルの微調整について
コンディションの変化や信号強度によって、WSJT-Xの「Input Level」が適正範囲
(30dB〜50dB)から外れてしまうことがあります。
この場合、Windowsのサウンド設定を開き直す必要はありません。RigComMiniXの
「PRESET1 USB OUT」スライダーを操作することで、即座にレベル調整が可能です。
ソフトウェア利用規約
このソフトウェアは2026年4月現在、ベータ版です。今後、予告なく仕様が変更される可能性があります。
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